皆さん矢祭町をご存じですか?
東京から車・列車ともに約3時間、福島県といっても茨城県との県境にある町です。
そして2001年以降、独自の行政改革に着手し、「もったいない」を合言葉に抜本的な財政改革に取り組んできた地域です。

当機構では2020年から2022年は『まちなかコミュニティ力向上事業』を受託、矢祭町の地域の活性化と地域コミュニティの創出を目指し、 町民同士が意見を交わす場を創出しました。年代、業種を問わず、幅広い町民の皆さんの意見を集約するとともに、ときに当会会員も参加して都会側の意見も加えながら、矢祭の町民が主体とした取組を実証し、地域内外の循環を促す新たな産業の事業可能性検討を図っています。(2020年~継続中)

地域内外の循環を促す新たな産業を町民の力で創り出すためには、
地域の資源=魅力を活かして、町民自らが住み続けたくなるまちの暮らしの姿を描くことが必要です。
矢祭の最大の魅力は何だろう?
町民の対話と都市側の第三者的な視点から導き出されたのは、
軽やかに楽し気に暮らす『ひと』であり、SDGsの先駆けでもある「もったいない」を実践する何気ない『普段の暮らし』でした。

実施概要・成果

食=田舎料理
矢祭の暮らしといえば、「もったいない」に代表される野菜や食材を余すとこなく活用した田舎料理。どの家庭も調理や保存方法も工夫をこらしています。
この『食』『やまつりのお母さんたち』をテーマに、当機構の会員企業のJR東日本企画、JR東日本の連結子会社オレンジページに協力いただき、「田舎料理のメニュー開発」や「都市在住の住民をモニターとした矢祭体験ツアー」、矢祭町と会場をオンラインでつないた料理教室をオレンジページの料理講座として開催。
この成果に基づき、町内外における田舎料理を軸とした事業化の方向性について検討を重ねています。



食=もったいない野菜
矢祭では地域内の生産者を中心に『矢祭もったいない市場』を開催し首都圏数か所で移動販売を展開しています。このもったいない市場と連携、JR水戸支社ならにびJRグループと連携、多くの人が賑わう品川駅構内で3日間「もったいない市場」を開催。『生産者=ひとを介して矢祭の暮らしと野菜への想いを直接都市住民に伝える』機会とし、都市側のニーズや好まれる商品を把握。今後の都市住民や町内での野菜販売に必要な視点や販売方法に活かします。


 
コミュニティ創出=既存施設の活用/マルシェ初開催
「気兼ねなく話せる場所・憩いくつろぐ機会がほしい」
地元住民の多くのニーズを受けて、矢祭町の地域おこし協力隊と連携、町内の中心に位置する水郡線東館駅の駅舎内空きスペースを改装した、オープンスペース『ヒガシダテ待会室』の開設を支援。2022年秋には、東舘駅前の空地を活用し、地元のママ達を中心に『ひがしだてマルシェ』を企画、運営の支援を行いました。
今後はこの『ヒガシダテ待会室』の新たな活用や、「地元の新鮮かつ豊富な種類の野菜をもっと気軽に購入したい」といった地域の声の受け皿となる取組の事業化を検討していきます。

当機構では、自治体と連携し、地方創生・地域活性化に資する人材の育成やCSV事業の創出支援を行っています。
・省庁・自治体と連携した社会システム整備
・地方活性化に資する(経営)人材育成
・地方活性化の源になる(地域)事業創出
・企業連携したシティプロモーション
・都市と地域を戦略的に連携させる関係人口創出
多分野にわたる会員企業や外部の主任研究員と連携、事業のテーマや分野は問いません。ご興味がある方はお気軽にお問合せください。